Respiratory arrest, Anoxic anoxia
ここでは心停止はなく、呼吸だけが停止した場合の脳をみてみる。 本例は、出血した血液が喉に詰まり、ほぼ 15 分間の呼吸停止の状態(この間、大腿動脈は触知できた)にあった。 呼吸再開後、意識回復のないまま、4 ヶ月後に死亡。 このような例に認められる病変分布は水俣病のそれに驚くほど似ている。 通常、心停止(ischemic anoxia)と呼吸停止(anoxic anoxia)は相伴う現象であるが、個々に独立した病態として、脳へ及ぼす影響は必ずしも同じではないといえる。
図A: 大脳の割面を観て、どこに変化が生じているか(運動野、感覚野、横側頭回の褐色の線条は何を意味するか?)。
図B: 同様な褐色調は鳥距溝にもみられる。
図C: 運動野の K-B 染色である。 皮質 III 層を中心とした層状軟化 laminar necrosis がみられる。
図D: 海馬に病変は指摘できない。