滑脳症(lissencephaly)は脳回の形成不全による平滑な脳表に特徴づけられる、神経細胞の移動障害(migration disorder)である。 これには無脳回(agyria)から厚脳回(pachygyria)までのスペクトルムが含まれる。 現在までに、少なくとも 5 つの lissencephaly の原因、あるいは関連遺伝子が同定されている(LIS1, 14-3-3 epsilon, DCX, RELN, ARX)。
図A: 大脳左側面像。 脳溝の形成が悪く、脳回が広い。 特に前頭葉で著しい。
図B: 線条体を通る冠状断面。 異常に厚い皮質と細い白質・脳梁が認められる。
図C: 延髄横断面の組織像。 両側背外側部に異所性の下オリーブ核が認められる。 錐体は狭い。
図D: 妊娠 24 週齢の lissencephaly, convexity view。 脳回は全く認められない。 正常では既にこの時期には一次脳溝を含め主な脳溝は形成されつつある時期である。