Aprosencephaly は極めて稀な中枢神経系の形成異常であり、 telencephalon やdiencephalon から発生する組織構造(大脳皮質、線条体、眼、被殻、視床、視床下部)が欠如しているか痕跡的な病態を示す例に用いられてきた。
図A: 妊娠 20 週齢の胎児正面像。 狭い前頭部、正中部の皮膚は僅かにへこみ、単一の鼻孔を伴った低い鼻翼が認められる。
図B: 頭蓋部をはずし、脳の外表背側部を見たところ(左図)。 正中部縦に極端に小さい forebrain が見られ、比較的良く形成された小脳 (c) に連続している。 脳を取り出し頭蓋底部を見たところ(右図)。 前頭蓋窩正中部に単一孔が存在し、前脳先端部がここを貫き頭蓋外に連続していた(矢印)。
図C: 脳の左側面像(左図)。 円柱状の前脳は通常の構造を全く示していない。 縦線の部位に割を加え、その組織像を見たところ(右図)。 細胞密度の高い中央部分と、比較的密度の低い周辺部分が認められる。 通常の組織構築は全く認められない。
図D: 前額部の水平断面像(左図)。 正中部に前脳先端部から連続した頭蓋外異所性神経組織が認められる(矢印)。 左図の * 部には、 dysplastic retinal rosettes が認められた(右図)。 眼球は全く誘導されていない。