Mucormycosis, Zygomycosis
ムコール症は接合菌属 Zygomycetes による真菌症の総称である。 本症は肺から血行性に伝播することが多いが、欧米では副鼻腔および眼窩内病巣から伝播することが多いといわれている。 ムコール菌はアスペルギルス菌と同様に血管侵入をきたしやすく、一度感染すると非常に重篤で、血管炎および血栓形成のため、広範な脳梗塞や出血を起こし致命的になることが多い。
図A: 大脳前頭葉底部に出血性病変が認められる。
図B: 割面では右前頭葉底部に出血を伴った壊死性病変が認められる。
図C: ムコールは血管親和性が高く、諸臓器に出血性梗塞をきたす。 図では脳底部の血管壁におびただしい菌糸が認められる(H-E 染色)。
図D: 菌糸は PAS 陽性では太く、内部が中空状にみえる。 菌糸に隔壁を認めないこと、分岐の角度が不規則でしばしば 90 度以上の分岐角を示す点がアスペルギルスとは異なる(PAS 染色)。