Amebiasis, Primary amebic encephalitis
ヒトに病原性を示す自由生活アメーバには、 Naegleria 属、 Acanthoamoeba 属、 Balamuthia 属、 Sappinia 属の 4 種が知られている。 この内、 Naegleria 属は原発性アメーバ性髄膜脳炎の像を示し、 Acanthoamoeba 属、 Balamuthia 属は肉芽腫性アメーバ性脳炎を、 Sappinia 属は腫瘤性の病変を示す。 本例は 53 歳男性に発症した、 Balamuthia 属アメーバによる肉芽腫性アメーバ性脳炎であるが、明らかな免疫能の低下も認められず、その感染経路も判明していない。
図A: 脳は全体に腫脹しており、特に側脳室・第3脳室周囲の視床、海馬には高度の壊死性病変が認められる。
図B: 病変部では血管周囲性にアメーバ栄養体の出現が認められ、周囲組織は壊死に陥っている。
図C: (左)アメーバ栄養体は直径 9〜25 μm と大小不同を呈し、明瞭な核小体を有している(Giemsa 染色)。 (右)厚く皺のよった膜を有する cyst も病変部に散見される(H-E 染色)。
図D: アメーバ栄養体は抗 Balamuthia mandrillaris 抗体で陽性を示す(Dr. Visvesvara のご厚意による)。