黒質緻密帯を詳しく観察すると、そこには多くの神経変性疾患に共通する基本的所見が見いだせる。 それは、神経細胞脱落、グリオーシス、そして異常な細胞内構造物(封入体)の出現である。
図A: 腹外側部。 ここには本来やや小型のメラニン含有神経細胞が帯状に存在している。 そこにはほとんど神経細胞がみられず、かわって astrocyte が増生している。
図B: 中央背側部。 かなりの数のメラニン含有細胞がみられる。 しかし、 astrocyte がやや増えてみえ、また細胞外メラニン顆粒が目に付く。 その顆粒はどこからきたのか? 
図C:メラニン含有神経細胞の胞体内に好酸性の球状構造物が、その周囲に明るい暈(halo)を伴って認められる。 Lewy 小体である。 左のものはやや染まりがわるく、周囲との境界が不明瞭となっている(その運命は?)。
図D: 小さな Lewy 小体に加え、それより淡く染まる無構造な領域がメラニンを胞体辺縁に押しやるかのようにみられる。 これは Lewy 小体形成の前段階の像と考えられている(pale body)。