Familial amyotrophic lateral sclerosis: FALS
ALS という病態は遺伝性(家族性)におこることがある(familial ALS)。 常染色体優性遺伝のものが全 ALS 患者の 5% ほどに当たり、その約 20% が Cu/Zn superoxide dismutase 1 (SOD1)変異を有するものと考えられている。 これまで多くの異なる SOD1 変異の報告があるが、その臨床神経病理が示された例はいまだ少ない。 ここでは、 Ala4Thr 変異を示した例をみてみる。 その所見は、平野ら(1967)により FALS with posterior columninvolvement として初めて記載された症例に一致する。
図A: 頸髄。 前および後脊髄小脳路の変性が明らかである。
図B: 腰髄。 後索(いわゆる middle root zone)の変性(左で明らか)がみられる。
図C: 胸髄 Clarke 柱のほぼ完全な神経細胞脱落とグリオーシス。
図D: 残存下位運動ニューロンにおける Lewy 小体様 hyaline 封入体の出現が特徴である。