先に、孤発性 ALS の下位運動ニューロンの特徴的な所見として Bunina 小体をみた。 その Bunina 小体は家族性 ALS で初めて記載された構造物であった。 ここに示す例は常染色体優性遺伝形式を示し、 SOD1 異常を伴わない例であるが、本例の特徴は、下位運動ニューロンにおける Bunina 小体の出現である。
図A: 頸髄。 前角の軽度の萎縮はあるが、白質には目立った変化はみられない(外側皮質脊髄路に軽い変性がありやなしや)。
図B: 腰髄前角。 残存前角細胞の胞体内に Bunina 小体がみられる。
図C: 胸髄 Clarke 柱の神経細胞はよく保たれている。
図D: 大脳皮質運動野。 Lipofuscin-laden macrophages の集簇像(矢:Betz 細胞の墓場)が散見される。 程度はともかく、上位運動ニューロンも確実に侵されている。