Alzheimer's disease, アルツハイマー病
超高齢化社会の今日、痴呆は最も重要な医学的問題のひとつである。 その中核をなすのが Alzheimer 病(AD)である。 若いひとは AD にならない。 その組織学的所見は、神経細胞脱落、および老人斑(β-amyloid の細胞外蓄積)と神経原線維変化 NFT (異常にリン酸化した tau の神経細胞の胞体・突起内蓄積)の出現である。 それは、加齢に伴う脳の変化と本質的に変わらない。 程度と広がりの問題である。 人間、いくら長生きしたところで、いずれは AD になってしまう? 
図A: 経過 18 年の AD 脳、その重さ 860 g。 高度な神経細胞脱落とそれに引き続く脳萎縮。
図B: 中年正常脳(左)と AD 脳(右)の比較。
図C: 大脳皮質 III 層。 錐体細胞の高度脱落があり、 NFT はそれほど多くないが、無数ともいえる糸くず様構造物(neuropil threads: 神経細胞樹状突起の異常な sprouts による)がみられる。 リン酸化 tau の免染。
図D: 大脳皮質全層にわたる老人斑としての amyloid の沈着。 Amyloid はくも膜下から皮質の血管壁にも沈着している。 β-amyloid の免染。