Wilson's disease, Hereditary hepatolenticular degeneration. ウィルソン病
Wilson病または遺伝性肝脳変性症は遺伝性の銅代謝障害によりおこる疾患で、肝硬変および脳の特定部位が変性を起こす。 臨床的には進行性の痴呆、 choreo-athetoid 運動、 Kayser-Fleischer 角膜輪などが認められる。
図A: 脳の肉眼所見としては、尾状核、被殻の萎縮が特徴である。 この例では、特に被殻の空洞を伴った高度の萎縮が認められる。
図B: 別症例の基底核を通る冠状断面。 尾状核、被殻は褐色調を示し萎縮性である。
図C: 組織学的には神経細胞の脱落と肝性脳症でも見られた Alzheimer type II グリアの増加が特徴である。 その他、核が偏在し豊かな細胞体を有する、いわゆる Opalski 細胞が見られることがある。 成書では有名であるが、実際にこの細胞を目にする機会は殆どない。 図は A の症例の視床に見られた、 Opalski 細胞と見なしても良いと思われる細胞。
図D: 細胞体も核も大きく、不整な形をした Alzheimer type I グリアと呼ばれる細胞。 この細胞の出現頻度も極めて低い。