色素性乾皮症(xeroderma pigmentosum)は常染色体劣性遺伝疾患であり、紫外線に対する皮膚や眼の異常な過敏性と、日光誘発性の上皮性悪性新生物に特徴付けられる。 本邦に多くみられる“A群”に分類される病態では、多彩な中枢・末梢神経症状を呈するものであり De Sanctis-Cacchione 症候群として知られている。
図A: 頭蓋骨の肥厚と前頭洞の拡大が認められる。 頭囲 52 cm、脳重 612 g。 大脳の一部が骨に隠れて見えないが、大脳・脳幹・小脳は釣り合いを保って小さい。
図B: 大脳 convexity view。 全体に小振りな外観を示し、脳溝の開大は目立たない。
図C: 前頭葉冠状断面の K-B 染色(左図)と Holzer 染色(右図)像。 白質における髄鞘の淡明化はみられないが、びまん性線維性グリオーシスが明らか。
図D: 組織学的には大脳皮質、基底核、脳幹諸核、脊髄前角をはじめ、中枢神経系灰白質の広い範囲でさまざまな程度に神経細胞脱落とグリオーシスが認められる。 左図は大脳皮質、右図は上小脳脚交叉を通るレベルの中脳中心灰白質(縫線背側核)。 いずれも高度の神経細胞脱落が認められる。